広島県内農業ニュース
【JA庄原】実践の日々集大成 課題解決に熱意 卒業論文公開発表 県立農業技術大学校
2023.02.07
県内農業
広島県立農業技術大学校は1月31日、庄原市のふれあいセンターで卒業論文公開発表会を開いた。野菜・花き、落葉果樹、肉用牛のコースで学んだ2年生25人の代表6人が、研究成果を発表。栽培や経営に役立てようと、農業者や農業高校生ら約100人が参加した。
田坂一心さんは、トマトの台木品種の違いによる生育や収量について研究。生育バランスシートで、対象区(自根)と試験区2品種の樹勢などを管理し、県の報告する品種が生育、収量、品質が優れていることを実証。環境モニタリング装置や二酸化炭素(CO2)発生装置などの導入で増収が期待できる―とまとめた。
島谷駿さんは、山県郡安芸太田町の合同会社での17週間の先進経営体実習を発表した。実習目的、経営概要、研修内容などを紹介。ホウレンソウの土壌消毒、収穫、調製などの8作業は、作業標準書を作成し、将来の独立就農時に参考にしたいと報告した。
向市敏男校長は「農技大は、課題研究や模擬経営実習などの実践が主体。卒業論文を技術や経営の改善に役立ててほしい」と話した。中国四国ブロック農業大学校プロジェクト発表には田坂さんとブドウのジベレリン処理の時期が果実品質に及ぼす影響を実証した平井美希さんが出場した。