鹿児島県で６～１０日に開かれた第１２回全国和牛能力共進会（鹿児島全共）が閉幕し、広島県勢２１頭の戦いが終わった。新設された和牛肉の新しい価値観の醸成を狙いとした第７区（脂肪の質評価群）では、優等賞３席を獲得するなど高い評価を受け、５年後の北海道全共に弾みをつけた。

　広島県からは種牛の部１３頭、肉牛の部７頭、特別区１頭を出品。初出品で初代表となった神石高原町の下﨑善章さんは、「全共に向けて調教訓練や体調管理など時間を作ることは大変だったが良い経験になった。結果がついてくればもっと良かった。５年、１０年かけて作ってきた人たちと戦うので、先を見据えてこれからも良い牛を作っていきたい」と話した。

　今大会は史上最多となる４１道府県から種牛の部２４９頭、肉牛の部１６６頭、特別区２４頭が出品。５年に１度開かれ、全国各地から選抜された優秀な和牛が一堂に会し、種牛性や産肉能力を競った。各地の特色ある取り組みを全国へ発信する場にもなっている。

　広島県出品者の成績は次の通り。
　◇第１区（若雄）▽優等賞１１席＝広島県立総合技術研究所畜産技術センター ◇第２区（若雌の１）▽優等賞１４席＝奥平洋士 ◇第３区（若雌の２）▽１等賞４席＝大迫晴由 ◇第４区（繁殖雌牛群）▽１等賞６席＝下﨑善章、大迫晴由、石田朋大 ◇第５区（高等登録群）▽１等賞５席＝大迫一三 ◇第６区（総合評価群）▽１等賞５席＝下﨑善章、（農）ファーム金田、沖本千鶴、長田直久、（株）ひば高原田中牧場、（株）久井牧場 ◇第７区（脂肪の質評価群）▽優等賞３席＝（有）野山牧場、（株）のば牧場 ◇第８区（去勢肥育牛）▽１等賞＝（有）野山牧場 ◇特別区（高校及び農業大学校）▽優等賞１８席＝広島県立庄原実業高校