広島県内農業ニュース

「諸田ごんぼう」の収穫始まる

2013.12.10
県内農業

 府中市諸毛町の特産ゴボウ「諸田ごんぼう」が収穫シーズンに入った。太くて皮が薄くやわらかいのが特徴で、生産量に限りがあることから「幻の諸田ごんぼう」と呼ばれる。今年産は、夏場の日照りと降雨のバランスが良かったため太いゴボウが多く上々の仕上がりだという。15日には「諸田ごんぼうまつり」を開き、即売を行う。

 諸毛町は、粘りのある赤土で急傾斜地の畑に作付けするため水はけが良く、ゴボウ作りに適している。ただし、同じ畑で連作できないため生産量は限られるという。今年産は11日に、市内の小・中学校12校の学校給食に41㌔提供される他、祭りにも約2㌧が出荷される予定だ。

 「諸田ごんぼう」を7㌃栽培する赤澤博さん(72)・ 昭枝さん(69)夫妻は、博さんが特殊な歯を付けた重機で土を掘り起こし、昭枝さんが折れないよう慎重にゴボウ収穫をする。自宅の作業場で、鮮度を保つため土を付けたまま袋詰めする。

 昭枝さんは「諸田のごんぼうは特に柔らかくどんな料理にもあう。多くの栄養素を含み繊維質が豊富なので健康志向の消費者から人気。自慢のごんぼうを多くの人に味わってもらいたい」と笑顔で話す。

 「諸田ごんぼうまつり」は同町のサン・ステージ羽高湖で開かれる。会場では、即売会の他、刻んだゴボウを餅に混ぜた「ゴボウ餅」、「豚汁」の無料提供もある。今年収穫した新ゴボウを加工した「諸毛ごぼう茶」は、数量限定で販売する予定だ。

(ふくやま)