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【JA庄原】トルコギキョウ冬季栽培 中山間地域・模擬経営 全国農業大学校等プロジェクト発表で優秀賞 県立農業技術大学校 古城晶子さん
2022.03.17
県内農業
広島県立農業技術大学校の野菜・花きコース2年の古城晶子さんが、2021年度全国農業大学校等プロジェクト発表・意見発表会のプロジェクト養成課程で、優秀賞を受賞した。大会には、中国四国ブロックの代表として出場。「県北部中山間地域におけるトルコギキョウ冬季栽培の農業模擬経営」を発表した。
県のトルコギキョウの経営指標は温暖な南部地域が対象で、北部地域での冬季栽培の経営事例は少ない。古城さんは、就農準備や経営に活かそうと、約2㌃で栽培。労働時間と経営収支などをまとめ、分析した。
品種は、ピンクピコティーやアンダーダブルパープルなど4種類を選定。8月に播種(はしゅ)し10月に定植、ボイラー加温と電照で4月下旬~6月上旬の出荷を計画した。
ハウス内は11℃に加温。経費の約5割を燃料代が占めたため、北部と南部の気温差を比較し、有利販売できる時期を分析。①着花数3花以上での出荷②灯油供給量1.5倍③秀品率90%などの条件で収支をシミュレーション。収穫率と品質の向上を前提に、冬季栽培は暖房稼働時間の短縮につながる10月下旬~12月下旬の出荷が、最も収益性が高いとまとめた。
就農予定の古城さんは「模擬経営を多様な角度で分析することができた。人とのつながりを大切に、栽培技術と経営に対する感覚を活かしたい」と笑顔で話した。