広島県内農業ニュース
【JA庄原】米・食味分析鑑定コンクール 都道府県・特別優秀賞 郷力利行さん
2022.02.16
県内農業
庄原市西城町の郷力利行さん(80)は、国内最大規模の米のコンクール「第23回米・食味分析鑑定コンクール:国際大会」に出品し、都道府県選抜代表お米選手権の部で特別優秀賞を受賞した。出品した「あきさかり」は、食味の指標となる食味スコアは89、味度値は90.3を記録。昨年11月に開かれた同大会は、全国4807点、広島県82点の出品があった。
西城町美味しい米つくり研究会のメンバーとして「良食味」を追求する郷力さん。10年ほど前から、息子の浩紀さん(52)と2.5㌶で「あきさかり」を栽培。研究会で同コンクールを知り、2015年から出品する。
食味向上に土づくりに力を入れ、圃場(ほじょう)全てを土壌診断。牛ふんに竹粉2割以上を入れ、バーク、粉砕もみ殻などを混ぜ発酵した堆肥を10㌃当たり1㌧投入する。牡蠣殻を原料とする肥料を10㌃当たり約100㌔散布し、ミネラルやケイ酸、鉄などを補う。
肥料は基肥一発型を使用。20年産から土壌改良の効果を実感し、10㌃当たり20㌔程に抑える。化学肥料や農薬を慣行の5割以上減らす特別栽培で、安全・安心でおいしい米作りを実践する。
担い手がいない地域の作業も引き受ける郷力さん。利行さんは「“甘い”と言われる米が評価されうれしい。土づくりを進め、良食味米を作りたんぼを守りたい」と挑戦を続ける。