広島県内農業ニュース

県内各地で食農体験を開催

2021.10.12
県内農業

【庄原】JA庄原青壮年連盟の甲奴郡支部は、児童に農業の楽しさや食べ物の大切さを知ってもらおうと「お米づくり学習会」に力を入れる。

 4日には、府中市立上下北小学校の5、6年生31人と稲刈りをした。同支部は、田植えイベントがコロナ禍で2年連続中止となったため、地域農業や米作りへの理解を深めてもらおうと6月にバケツに「コシヒカリ」の苗を植えてメッセージを添え、学校に贈った。児童は、稲の成長を熱心に観察した。

 稲刈りは田んぼで実施し、部員7人が協力。同JA女性部甲奴郡支部の部員も参加し、稲の持ち方や鎌の使い方を指導し、はで掛けをした。

 5年生の大畑杏紗さん(11)は「バケツ稲の成長を見て、収穫が待ち遠しかった。束ねるのは大変だったが、楽しかった」と笑顔だった。
 藤谷明憲支部長は「体験したことを大人になっても覚えていてほしい。工夫しながら学習会を続けたい」と話した。

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【広島中央】東広島市立東西条小学校5年生82人は4日、地元農家の川口泰伸さんが管理する水田で「あきろまん」の稲刈り体験をした。

 児童らは、川口さんから鎌の使い方や注意点などの説明を受けたあと、一斉に稲を刈り取った。
 
 児童らは「鎌を扱うのは難しいのかと思ったが、サクっと刈れて気持ちよかった」と笑顔で話した。

 川口さんは「今日の体験を通して食べ物への感謝の気持ちを忘れず、興味を持って、少しでも農業に関わってほしい」と話した。

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【三原】三原市久井小学校6年生38人は1日、JA三原管内の農業法人「清流の郷 泉」を見学した。久井町の歴史を学習することを通じて地域に愛着を抱き、地域を大切にする意欲を培う。

 法人や同町の歴史、農業へのこだわり、食の大切さなどについて聞き、児童は真剣な表情でメモを取った。大型コンバインなども見学し、初めて見る機械に歓声をあげた。

 児童は「久井町で栽培された農産物が、普段食べている給食に使われていることを初めて知った。今後は意識して感謝の気持ちを持って食べたい」と話した。

 同法人の戸野勉組合長(71)は「社会見学を通じて農業の素晴らしさとともに苦労や現状を知ってもらい、より食の大切さを理解してもらいたい」と話した。

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【呉】JA呉営農販売課は1日、呉市立昭和中央小学校で出前授業を開き、5年生76人が参加した。

 JA営農指導員が「呉地区の米作りについて」と題し、現状や休耕田の利用と課題、「あきさかり」について説明した。同小学校は、「わが町ふるさとPR大作戦」と名付けて、町の魅力や自慢の宣伝に取り組んでおり、地域の米作りに着目。同市栃原地区の生産者の支援を得ながら学校田で「あきさかり」を栽培し、約140㎏を収穫した。日頃お世話になっている地域住民へ配る予定。

 田村友菜さん(11)は「地元の米作りや休耕田の現状がわかった。地域を盛り上げられるよう、自分たちに何ができるか考えてPRしたい」と話す。

 取り組みを通して学習した内容、課題は来年の5年生に引継ぎ、地域の産業とタイアップした商品作りも考えている。