広島県内農業ニュース

【JA広島市】啓翁桜の出荷はじまる

2021.02.02
県内農業

 早春に花を咲かせる桜「啓翁桜」の出荷が、北広島町阿坂の農事組合法人ファーム阿坂中で27日から始まった。組合員4人が同法人の加温施設で枝を傷つけないよう丁寧に揃えていった。荷姿は60㌢、80㌢丈の枝8本程度を一束にする。同町内の道の駅豊平どんぐり村にある「さんさん市」や広島市のJA全農ひろしま産直市「とれたて元気市」に2月下旬まで、昨年より100束多い500束の出荷を目指す。
 啓翁桜は一重で薄紅色。枝はスプレー状になる。同法人が管理する30㌃の圃場に300本の啓翁桜を育てている。今年は、3年目になる30本の樹から枝を切り出し、約20℃の室温に保った加温施設で促成してきた。
 水稲やそばを中心に生産する同法人では、冬場でも枝の伸びが良く、枝を切り込んでも弱らないことから冬の仕事づくりとして、啓翁桜の栽培に取り組み、昨年から出荷を始めた。地域で増える休耕田の有効活用策にも一役買っている。
 同法人の平岡正矢組合長(35)は「コロナ禍だからこそ自宅で桜を飾り、日常生活に彩りを加え和やかな気持ちになってもらいたい」とPRする。