広島県内農業ニュース
移動購買車1年 利用者増で供給額2倍に
2019.03.19
県内農業
JA呉が呉市倉橋地区で運用している移動購買車「ふれあいGO~」が、運用を始めて1年が経ち、地域に定着し始めた。高齢化が進む地区で、「走る生活店舗」として地域住民のくらしを支え、憩いの場や利用者同士の安否確認にも一役買っている。
移動購買車「ふれあいGO~」は2017年10月から運用開始。運用当初は1日平均の供給額が5万円に満たなかったが今では7万円を超え、1月あたりの来客数も約1,000人から1,200人と常連客も付いた。停留場所も16か所から25か所に増加。1日7ヶ所、週1~3回のペースで周り、高所に住んでいる住民のために、より近くまで行き販売を行う。
利用者は、大半が高齢者のため加工調理済みの惣菜やデリカ商品を重視。日用品や青果、精肉、刺身、玉子、パン類などを取り揃え、発足時約300種だった商品は、約500種に増えた。
同JAは、自己改革に掲げる地域の活性化の具体策として、「ふれあいGO」を導入。組合員や地域住民に「出向く体制」の一環として始まった。18年7月には、蒲刈・下蒲刈地区で「ふれあいGO~2号車」の運用を開始した。
「ふれあいGO~」の利用者からは、「車のない私たちには、とても重宝している」「近くまで来てくれて助かるし、心強い」などの評価を得ている。
同JA濱崎拓三経済部長は「地域に出向き、なくてはならないJAとして体制を強化し、地域の活性化を後押ししたい」と話す。(呉)