広島県内農業ニュース
ショウガ普及活動に力 加工品と料理の試食会開く 高原生姜上下生産者協議会
2018.12.04
県内農業
府中市上下町の高原生姜上下生産者協議会は25日、同町の上下公民館でショウガの加工品と料理の試食会を開いた。特産化を進めているショウガのPRと加工品作りのヒントを得ようと初めて企画。市内外から約100人が訪れた。
ショウガは薬味にするのが一般的な利用法だが、免疫力を高めるジンゲロールや血行をよくして体を温めるショウガオールなどの成分が含まれ、健康増進の効果があるとされ、漢方薬や健康食品としても利用される。効能や効果が高い一方で、常温での長期保存は難しく、出荷時期の偏りが課題となっている。
試食は、会員と協議会の活動に賛同した地域の人が準備した。水と醤油に一晩漬けたショウガを揚げたかき揚げ丼やパウンドケーキ、ショウガ餅など食感や見た目を工夫した発想豊かな19品が並んだ。
会場では、ショウガ料理のレシピを配布し、加工品開発のヒントを得るためアンケート調査を実施。「高原生姜」を広くアピールするため、会員が作った栽培方法や効能などのチラシも配布した。
居神信子会長(68)は「ショウガのブランド化を進める上で、加工品開発は重要なテーマ。ショウガの産地拡大と6次産業化を進め、生きがいづくりや地域活性化につなげたい」と意気込む。今後は、調査結果を踏まえ、町内のイベントなどでも試食会を開く予定だ。
同協議会には現在26人が加入。約140㌃で、堆肥を活用した土づくりや農薬や化学肥料を使わない方法で「高原生姜」を栽培。JA庄原を通じて「道の駅びんご府中」(府中市)や広島市の「JA交流ひろば とれたて元気市」(広島市安佐南区)へ出荷している。(庄原)