広島県内農業ニュース
「広島レモン」ブランド支えるリーダー 国実久二さん
2018.10.09
県内農業
JA広島ゆたか管内の呉市豊町で特産のレモンを振興する国実久二さん(69才)。地元JAを退職したあと、約30㌃のカンキツ畑でレモンを中心に栽培する。JA職員時代からカンキツの振興に取り組んでおり、その知識と経験は幅広く、周囲の農家やJA職員からの信頼も厚い。またユーモアあふれる温和な人柄は若手からも慕われており、後進の育成にも一役買っている。
「産地ブランドを強化する為には上質な果実生産が必要だ」と話す国実さんは、頻繁に畑を訪れて作業。我が子に接するようにレモンに愛情を注いでいる。春芽以降の新梢は病害虫の温床になりやすく、勢いが強いために樹形が乱れ、果皮が粗くなるので全て手作業で芽かきをする。
レモンは木にトゲがあるため、通常は皮手袋を着けて作業するが、国実さんは直に果実に触れ、果実1個ずつの大きさや質感を確認するという。今年産は7月に集中豪雨があり、その後は極度の干ばつ傾向だったが着果量や水分管理を徹底したことで外観品質、果実肥大は順調だ。
国実さんは10月からの収穫開始を前に大玉に生育した果実を手に取りながら「レモンは産地振興の柱となる大切な存在だ。関係機関と協力して安心安全で上質なレモンを消費者に届けたい」と意気込む。
(南部)