広島県内農業ニュース
冷房貯蔵レモン出荷/JAくれ選果場
2018.05.15
県内農業
JA呉のJAくれ選果場で7日、冷房貯蔵レモンの出荷が始まった。冷房貯蔵レモンは、国産レモンの周年供給を目標に取組んでいる商品。冷房貯蔵するレモンは、最も長期貯蔵に適した状態の1月に収穫する。同選果場の冷房施設を利用し、出荷時期を通常より遅らせ、露地レモンの端境期にあたる5月下旬から7月にかけて出荷・販売される。
冷房貯蔵用として特別に集荷されたレモンは、予措処理をした後、選果作業員が手作業で階級を分け、一果一果専用の鮮度保持袋に個装し、冷房施設で貯蔵する。品質管理に重点を置き、果実品温の急激な変化を起こさぬよう出荷作業や輸送、市場での管理、店舗での陳列に至るまで、すべて冷房の状態で取扱いを行う、コールドチェーンを徹底している。
出荷作業初日、約2㌧の冷房貯蔵レモンが選果作業員により手作業で丁寧に箱詰めされた。
同選果場の今田隆司場長は「夏場の国産レモンの需要は大きく、供給が足りていない状況にある。冷房貯蔵レモンはロス率をいかに低減するかという課題はあるが、今後も高単価の見込める商品として位置付けられると考える。農業者所得の向上のため、取組みを拡大していきたい」と意気込む。
今年で10年目となる冷房貯蔵レモン。今年産は約5㌧の出荷を見込み、全量関西地区の市場へ出荷される予定。(呉)