広島県内農業ニュース

高野ダイコン出荷始まる/肥沃な土壌で生産

2017.06.20
県内農業

 庄原・高野大根出荷スタート夏秋ダイコン産地の庄原市高野町で6月初旬からダイコンの出荷が始まった。ほ場は標高500~750㍍に位置し、粒子が小さく保湿性が高い土壌で生産されるダイコンは、肉質のきめが細かくみずみずしい。農家は早朝から収穫を行い、新鮮さを保った状態で市場に届けられる。

 同産地では、ダイコンの生産販売拡大を目的に5年前に「高野だいこん部会」を設立。毎年、市場関係者を招き出荷規格を統一する目合わせ会と市場への視察研修を行う。昨年はPR用の幟旗を作成し、販売活動にも力を入れている。ダイコンは、JA庄原が掲げる園芸重点品目の一つで、面積拡大の支援事業など生産振興にも力を入れている。

 今年は30戸の生産者が約50㌶で栽培し、11月中旬までに昨年より220㌧多い1500㌧の出荷を見込んでいる。

 今年1.2㌶のほ場で栽培を行う、白根一實さんは7日から出荷を始めた。夜明け前から手作業で、一日に約800本を収穫している。収穫後は、妻一子さんと洗浄し、葉を切り落して規格ごとに箱詰めを行い出荷の準備をする。一實さんは「雨が少なく生育を心配したが、6月上旬のまとまった雨で太くボリュームのあるダイコンが収穫できた」と自信をみせる。
(庄原)