広島県内農業ニュース

水稲栽培の低コスト技術を紹介/県とJA全農ひろしま

2017.03.21
県内農業

 OLYMPUS DIGITAL CAMERA広島県とJA全農ひろしまは8日、東広島市内で密播疎植栽培を中心とした稲作低コスト化推進会議を開いた。両者は、生産者の所得向上を実現するため、稲作の低コスト化技術の普及に取り組んでおり、今回は育苗や機械についての技術を紹介。県内の集落法人や認定農業者、関係機関など220人が参加した。

 苗箱1箱あたりの種モミの播種量を慣行の倍量近く播く育苗法の密播栽培は、育苗箱数を減らし、育苗期間も短縮できることが低コスト化・省力化につながるとして全国的に取り組まれ始めている。これに、定植する際株間を広げて栽植密度を下げる疎植を組み合わせることで、育苗コストを低減する栽培法が密播疎植栽培だ。県の試験により収量を保ってコスト削減できることが実証されている。既存の田植機でも部品や設定を変えれば使用可能である一方、床土量が少ないと浮き苗が発生しやすく、植え方や水管理に工夫が必要となる。

 同会議では、ほかにも米穀情勢や主要メーカーによる田植機の設定などの実演、その他水稲低コスト化の取組み紹介などが行われた。参加者は、品種による播種量の違いや育苗日数について活発に質問していた。
(全農)