広島県内農業ニュース
根域制限栽培で高品質のぶどう栽培へ/JA広島市
2016.08.18
県内農業
広島市安佐北区安佐町の三国ぶどう園では、溝口幸平太さん(79)と鈴木敬三さん(66)が共同で、ハウス6棟(約14㌃)でブドウの根域制限栽培に取り組む。
50年にわたり地元で造園業を営んできた溝口さんは、「自分の成果として残せるものを作りたい」と、10年前にブドウ栽培を始めた。樹木医の経験と知識を生かし、樹の管理方法を把握する。防根シートと枠で制限された樹の根域は、養分が無駄に流れることを防ぎ確実に栄養を行き渡らせる。糖度、着色とも良質に育ち、一列に整列した果実は剪定(せんてい)、袋掛け、肥培管理などの作業効率も上げる。
8月中旬から「サニールージュ」「ハニービーナス」「ピオーネ」など順に出荷する。防根シートと枠による日々の管理のもと、実太りと糖度に気を遣う。
リピーターを中心とした予約注文や、三国ぶどう園での販売などにより毎年完売。今年も昨年と同様の6000房を見込む。糖度は18度以上、「ハニービーナス」は21度を超え、重さは800㌘を超えるものもある。「今年は粒が大きく色も鮮やかで、これまでで一番の出来と感じる。消費者の手に届けるのは自分が商品と認めたもののみ」と自信を見せる。
(広島市)