広島県内農業ニュース

西条農業高校「西農ポーク」出荷

2016.07.26
県内農業

 広島中央・西農ポーク出荷広島県立西条農業高校の畜産科養豚班は「西農ポーク」のブランド確立を目指し、品質向上と安定生産に向けた研究を進めている。

 11日には、6カ月かけて育てた豚13頭を出荷した。1月22日の出生時に1.2㌔だったが、出荷時には120㌔に成長。肩やモモなどはソーセージやベーコンに加工して文化祭や地域のイベントで販売し、その他は市内飲食店や学校給食などで取り扱われる。

 豚のストレスを軽減し、健康に育てるために放牧で育てるほか、豚舎の1部屋(12平方㍍)に通常なら10頭入れるところを、3、4頭にして育て、ストレスをできるだけ掛けないようにしている。飼料には、「酒都西条」として知られる地元名産の酒かすを混ぜる。酒かすを与えることでアミノ酸や脂肪酸を多く含み、肉質の良い豚に育つことが分かった。糞の匂いも抑えることができる。

 ブランド豚「西農ポーク」の知名度が上がったことと、老朽化に対応して今年度中に豚舎を新設する計画がある。放牧場と隣接させて作業効率をあげ、糞の処理機械を備える。

 同班3年生の小野優由さん(17)は「おいしい肉に育って欲しい反面、寂しい面もある。子どもからお年寄りまで幅広い多くの人に食べてもらいたい」と話す。石井朝子教諭は「地域の耕作放棄地で豚を放牧し、再生する活動を地域と連携して取り組んでいきたい」
と話す。

(広島中央)