広島県内農業ニュース

法人合併後にアスパラガスを増産 東広島市の農事組合法人ファーム志和

2016.03.30
県内農業

 広島中央・アスパラガス出荷ファーム志和東広島市志和町の農事組合法人ファーム志和は集落営農法人合併後、アスパラガスの栽培面積を拡張し、初出荷を迎えた。昨年までの露地に加え、ハウス2棟(2㌃)を増設。合計72㌃で栽培する。ハウス栽培は露地に比べて1カ月ほど早く春芽を出荷できるので、高収益が期待できる。併せて、天候に左右されにくいことから安定出荷と収益性の向上を図る。

 同法人は2014年11月に農事組合法人ファーム・ウチと農事組合法人ファーム東志和が合併してできた集落営農法人。水稲単作経営だったファーム・ウチと、水稲と野菜を手掛けてきたファーム東志和が合併したことで、規模拡大や効率化、野菜の増産による経営の複合化に力を入れている。

 野菜部門は旧ファーム東志和のメンバーが担当し、主力作物だったアスパラガスの栽培を拡張した。骨組みが残っていた遊休ハウスを合併後に投資して再利用。かん水や地中管で水をしみ出す暗渠(あんきょ)排水の施設を整え、昨年、定植した。組合員をはじめとした地元雇用で、28人が交代で出荷作業にあたる。JA広島中央への出荷は10月まで続く見通しで、7㌧の出荷を目指す。

 同法人の副組合長で野菜部長の清水寿昭さん(71)は「ハウスでの栽培を軌道に乗せ、収益性を高めていく。養分を蓄えた軟らかくて甘い春芽のアスパラガスを多くの人に味わってもらいたい」と意気込む。

 (広島中央)