広島県内農業ニュース

あきさかり面積120㌶へ/コシから作付け誘導/JA広島北部

2016.03.01
県内農業

 JA広島北部は、2015年産米から管内全地域で、「コシヒカリ」から多収品種「あきさかり」への作付け誘導を進め、業務用(中食・外食)の米として全量集荷し販売している。JAは、米価低迷の中、多収品種として生産拡大に取り組むことで、農家所得の安定を図る。管内では、温暖化による高温登熟障害により、乳白粒が増加し、「コシヒカリ」の品質が低下していた。「あきさかり」は、「コシヒカリ」と比べて高温での品質劣化が少なく、倒伏しにくいのが特徴。販売では、家庭で消費される主食用米の消費が減少し、米価が下落する中で、今後は、消費拡大が期待される業務用(中食・外食)への販売を強化する。

 3年前から農事組合法人や大型農家で「あきさかり」を栽培し、15年産の作付け面積は110㌶、約556㌧を販売する。16年産の作付け面積は120㌶、集荷量700㌧を目指す。

 このほど開いた栽培説明会では、JA営農部の松田浩幸営農指導員は「あきさかり」について「堆肥をしっかり施用した土づくりをして、1平方㍍当たり450本の茎数を確保すれば、10㌃当たり650㌔以上の収量が見込める品種。「コシヒカリ」の品質低下や倒伏に悩む圃場へ「あきさかり」を導入してほしい」と生産拡大に向け生産者へ呼び掛けた。

(広島北部)