広島県内農業ニュース
アスパラガス伏せ込み栽培で収益アップを/JA広島北部アスパラガスグループ
2016.01.20
県内農業
JA広島北部は2015年度、管内4戸で促成アスパラガスの試験栽培を実施し、普及推進や収量アップ、農家所得の向上を目指す。
JAアスパラガスグループは、①国内産が少ない1月から2月に出荷することで高値が狙える②冬場の雇用と収益の確保ができる③水稲育苗ハウスや遊休ハウスを有効活用できるなどのメリットから試験栽培に取り組んでいる。品種は、高収量で太物率が高く、伏せ込み専用の「ウィンデル」。春先にハウス内で播種、育苗し、5月から12月まで畑で株を養成する。株を掘り起して、12月中旬にハウス内で株を伏せ込みし、1月から2月に収穫する。栽植密度は50平方メートル当たり1700株植える。通常栽培の10倍の密度で株を敷き詰めるため、狭い面積で収穫でき、集約的に管理できる。
13年からアスパラガス栽培を始めた安芸高田市の(株)れんげは、今年度試験栽培を導入した。法人では、水稲15㌶とアスパラガス(ハウスと露地)50㌃をメーンに栽培する。6月に定植した苗を12月中旬まで畑で養成し、下旬に株を掘り起した。水稲育苗ハウス内に30平方メートルの伏せ込み床を作り、1060株を伏せ込んだ。伏せ込み後、徐々に加温して地温を17度に上げ、培土の湿り気を確認しながらかん水するなど温度と水管理が重要なポイントになる。法人では1月中旬から2月下旬まで収穫する計画だ。法人代表の寺地保さん(70)は「30代の男性1人を担い手として常時雇用している。冬場の仕事が確保でき、給料を払う以上の収量を期待する」と意気込む。
(広島北部)