広島県内農業ニュース

広島県農業再興フォーラム

2015.11.24
県内農業

  広島・農業再興フォーラム②JAグループ広島は20日、広島国際会議場フェニックスホールで広島県農業再興フォーラムを開いた。県行政や経済団体、消費者団体、県内JA・連合会、県内農業高校などから約1000人が参加。農業者や農業高校の活動報告と農業、農業者への応援パネルディスカッションを通じ、県農業の再興を確認した。

 フォーラムでは、JA広島中央会の香川洋之助会長が「広島県農業のちからである『農力』(のうりょく)を関係団体と『共力』(きょうりょく)して『底力』(そこじから)を発揮し、再び元気な農業を実現しよう」と呼び掛けた。

 農業者・農業高校の活動報告では、羽佐竹農場の松川秀巳代表、藤本農園の藤本聡代表、たから島ファームの立花隼人さん、尾道市で野菜を栽培する卯元幸江さん、県立油木高校の持田里奈さん、若林直希さん、酒井水乃理さん、県立西条農業高校の田邉佑季さん、県立庄原実業高校の重田瑞希さんが発表した。

 卯元さんは「農業承継~女性らしく私らしく」をテーマに、子育てをしながら実家の農園を手伝い、JAの産直市に出荷する野菜栽培を通じて、消費者の目線で工夫した商品づくりや野菜ソムリエとして野菜や果物の魅力などを紹介した。消費者が求めているものを知る機会となる車での移動販売に力を入れる。「家族規模の農業だからできるひと手間が、売り上げややりがいにつながる」と話す。

 西条農業高校の田邉さんは「私の故郷をなんとかしたい!」とテーマに、故郷の神石高原町を10年後に過疎化により衰退させたくない、守っていくとの強い思いで、将来はピオーネ栽培に取り組み、地域を支える後継者となる考えを発表した。油木高校の持田さん、若林さん、酒井さんは「ナマズ養殖にかける地域の未来」をテーマにナマズの加工や販売を通じて、地域の活性化を紹介。庄原実業高校の重田さんは「カブトエビ農法で『しわい』を解決」をテーマに、高齢化の進む農村に、この「カブトエビ農法」が定着すれば、「安心・安全」で、付加価値の高いワンステップ上の米づくりにつながる考えを発表した。

 広島・農業再興フォーラム③パネルディスカッションでは、広島県農林水産局の寳来伸夫局長、広島経済同友会の森信秀樹代表幹事、生活協同組合ひろしまの小泉信司理事長、JA広島中央会の坂本和博専務の4人のパネラーとコーディネーターの広島大学大学院の田中秀樹教授が登場し、広島県農業への応援メッセージを述べた。