広島県内農業ニュース
飼料用米の鉄コーティング直播栽培の実証試験
2015.05.26
県内農業
JA広島北部とJA全農ひろしまは、今年度、JA管内で飼料用米の生産拡大を目指し、鉄コーティング直播栽培の実証試験をする。飼料用米の直播栽培は、管内で初めての取り組み。同栽培方法は、育苗・田植え作業が不要で短時間の作業が可能。移植栽培と比較して資材費や労働費などが削減され、コスト低減・省力化が見込める。
安芸高田市美土里町の山岡治さん(55)の田んぼ50㌃で18日、鉄粉でコーティングして重くした種子を蒔いた。専用田植え機で施肥、除草剤、もみを落とす工程まで一度にする。試験品種は「モミロマン」。耐倒伏性に優れ、直播栽培でも多収が見込める。
山岡さんは3、4年前から飼料用米「中生新千本」を栽培する他、肉用牛50頭を肥育する畜産農家で、飼料用米は自家消費する。2014年産の飼料用米は、移植栽培で80㌃作付けし、うち50㌃で試験用に「モミロマン」を作付けした。山岡さんは、14年産米の米価低迷から15年産飼料用米を大幅に増反し、3㌶作付けする。山岡さんは「直播栽培の結果が良ければ16年産飼料用米を5㌶に拡大したい」と期待をよせる。
(広島北部)
トメ