広島県内農業ニュース

冬場の野菜生産で複合化経営

2015.01.13
県内農業

   東広島市西条町の農事組合法人かみみながは、園芸作物を積極的に導入し、経営作物の複合化に取り組んでいる。2013年からハクサイの生産に着手し、漬け物製造会社の㈱ピックルスコーポレーションとの契約栽培に取り組んでいる。2014年度は60㌃の畑に約2万株を作付けし、12~1月は1日おきに週3日、1.5㌧を出荷している。

  ピックルスコーポレーション関西広島工場では、県内産の品質の良い野菜を積極的に使う。浅漬けやキムチなどの製造には見た目も良いハクサイの黄芯系にこだわり、特に冬のハクサイは糖度が4~6度と高く、風味が増した漬け物ができるという。

 かみみながの集積面積は33㌶で稲作を経営の柱としている。収益性が高い野菜の振興に力を入れ、労力の有効活用で経営基盤の強化につなげようとカボチャなどの園芸作物を取り入れている。また、冬場に収穫できることで年間を通した収益性を高めようと、ハクサイの栽培に取り組んでいる。 

  指導に当たったJA広島中央の渡辺淳一営農指導員は「規格に沿ったサイズの玉に仕上がり、実の締りも良く、良質のハクサイに仕上がっている」と太鼓判を押す。法人の吉郷陸彌組合長は「安定的な経営を目指していく中で、契約栽培で収入を得ることは大きい。イノシシやシカの被害が心配されたが被害が少なく、予定どおり出荷できて安心した」と話した。
(広島中央)