広島県内農業ニュース

ラッキョウの生産復活へ

2014.09.09
県内農業

  JA呉の飛渡瀬野菜研究会(江田島市)は1日、ラッキョウ講習会を開いた。植え付けや病害虫防除など栽培管理に関する座学を行った後に、会員の畑でラッキョウの球根を植えた。来年6月の収穫まで数回の講習会を開き、玉太りと食感が良い品種「ラクダ」を栽培する。


 植え付け時は、球根の覆土が浅いとラッキョウの表面が緑化して商品としての価値が下がってしまうため、適当な深さに植えることが重要で、生育途中での土寄も必要となる。
飛渡瀬地区では、1998年に6戸が飛渡瀬ラッキョウ部会を発足。洗いラッキョウを中心に1.8㌧を超える出荷量を取り扱っていたが、生産者の減少などにより2008年に共販出荷を見送り、自家消費生産となった。


 ラッキョウはカレーライスなどの付け合せとして、消費者の多くはシャキシャキした歯ざわりと風味を好み、市場からの引きあいも強い。


 営農販売課の小山善樹担当課長は、「ラッキョウは比較的作りやすい作物だが、収穫から出荷までの作業に手間がかかる。産地を育てるつもりでラッキョウの生産に取り組んでほしい」と呼び掛けた。研究会の山田尚眞会長(80)は「産地として復活させ、将来的には市場へのPRも積極的に行っていきたい」と意気込みを語った。

(呉)