広島県内農業ニュース

新規就農 着実に ― JAが営農、生活サポート ―

2014.07.29
県内農業

 JA庄原は、新規就農希望者への営農、生活両面のサポートをすることで、管内での就農や定着に繋げている。2014年度は、JA広島中央会が13年度に始めた新規就農者の育成事業を活用し、研修生を2人受け入れた。

 研修生の前田賢治さん(41)と松井恭子さん(24)は、4月からJA庄原管内の受け入れ農家で研修に励んでいる。現場での農作業に加え、JA広島中央会主催の研修も受講しながら、15年以降の就農を目指す。

 前田さんは、ミニトマトと大玉トマトを栽培する同級生の国本和行さん(41)の畑で、連日トマトの芽かきなどの作業をしながら栽培技術を学ぶ。4年前に地元の高野町へUターンし、同級生ら若い世代がリンゴやトマト栽培に取り組んでいることから、自分も人生の半分を思い切り農業をやってみようとの思いから就農を決意した。来年4月から24㌃のハウスでミニトマト栽培をスタートする。「農業は計画を立てることが大切で、面白いと実感している。研修で学んだことをミニトマト栽培に活かしていきたい」と意気込む。

 広島市出身の松井さんは、農業高校や大学で学ぶなかで農業への興味が深まり、農業を職業にすることを決めた。東城町の山本一守さん(48)に作業を教わりながら、野菜の苗管理やトマトの芽かき、キャベツの出荷などこなしている。「研修ではすぐに役立つ技術が学べるのが嬉しい。農業を通じ、地域の輪に入っていきたい」と意欲を見せる。来年も研修を続け、技術を身に着けた後は、東城町のホウレンソウ農家の後継者として、将来を担う農業者となる。
(庄原)