広島県内農業ニュース

【ひろしま・呉】農業×塾講師=地域活性化 江田島野菜出荷組合胡瓜部会 松林佑季さん

2024.10.22
県内農業

 東京都出身で就農6年目になる広島県江田島市の松林佑季さん(39)は、塾講師の顔も持つ。農業では「江田島きゅうり」を約18㌃で栽培。塾講師としては毎週月~木曜日の17時から21時まで、地元の小学生から中学生、高校生26人を教えている。
 20歳の頃から都内で塾講師をしていた松林さんは2016年に奥さんの地元江田島市に移住。もともと農業に興味もあり「江田島きゅうり」を特産として生産する担い手を募る江田島市に応募。約2年間、江田島野菜出荷組合胡瓜部会の研修を受け、栽培技術を習得し、18年から新規就農者として就農した。
 同部会は40代を中心に23人が所属。栽培は春先から植え付けて5月から7月にかけて収穫する「春夏キュウリ」と、9月に植え付け10月から1月にかけて収穫する「秋冬キュウリ」の二期作。繁忙期となる収穫は早朝から収穫し午後には出荷する。
 「妻の理解や助けはもちろん、部会や地域の皆さんの手助けがあって両立できている」と話す松林さん。やっただけ手ごたえがある「農業」と「塾講師」。キュウリの生長と子ども達の成長は繋がりを感じるという。
 今では2足の草鞋が板についた松林さんは「これからも地域、部会の力を借りながら、子ども達の未来や後進の育成に尽力する。人とのつながりを大切にできる地域になればうれしい」と笑顔で話す。