広島県内農業ニュース

【ひろしま】加工用「高田梨」収穫 今年の梨をジュースで味わって

2024.10.01
県内農業

 県立吉田高等学校アグリビジネス科の1年生8人は9月20日、安芸高田市甲田町の20㌃の園地で、特産の梨「高田梨」を収穫した。同校の生徒と地元農家、道の駅「三矢の里あきたかた」が共同で商品化したジュース「こだま梨サイダー」の原料で、同日、庄原市の加工場に生徒が収穫したものと合わせて300㌔の梨を出荷。約1週間でジュースに加工し、27日に、同校で開くマルシェで生徒が対面販売した。
 「高田梨」の品種は二十世紀で、明治時代から栽培が受け継がれ、安芸高田市の特産として有名だ。高温障害や害虫被害などで傷、へこみがあるものや小さすぎる果実などは、消費者の反応が悪く廃棄していたが、2021年に食品ロス削減や梨の魅力の再発掘を目的にジュースとして商品化。同校の生徒も、ラベルのデザインや味の調整などで協力した。
 収穫では、同町の95㌃で梨「二十世紀」を栽培する田邊介三さん(48)の園地を訪れ、従業員が作業方法を説明した。生徒らは傷がつかないよう慎重に作業を進め、30分で33㌔を収穫。袋から取り出して傷みなどがないか丁寧に選果し、出荷用のコンテナに詰めた。
 1年生の船津総二郎さん(16)は、「梨の収穫は初めて。収穫から出荷までの一連の流れを理解できて勉強になった」と話した。
 「こだま梨サイダー」は、素材の風味を存分に味わえるよう、摺り下ろした梨を100%使った無添加ジュース。本年度産は、28日から道の駅「三矢の里あきたかた」で販売する予定。