広島県内農業ニュース
【広島市】サンフレッチェ広島ユース 農業体験で人間力を高める
広島市安佐南区戸山の農事組合法人「ほなみ」は8月21日、サンフレッチェ広島ユースの選手30人、スタッフ6人を農業体験に受け入れた。昨年に続いて2回目の取り組み。
この農業体験は、広島市のスポーツ振興課が「戸山地域・湯来地域活性化プラン」における『“温泉×スポーツ”の魅力づくり』の取組みの一つとして、スポーツの合宿誘致や地域資源の活用・充実を図るため実施した「スポーツ合宿」の一環として行われている。
選手たちは厳しい暑さのなか、ピーマンの収穫を行い、サッカーの練習では見られないチームメイトの素顔に触れ、選手同士にぎやかに、真っ黒に日焼けした顔に汗を流しながらハサミを握った。
生産者と消費者の交流に積極的に取り組む、同法人の岩森憲雄代表理事(76)は「今回の農業体験を通して、農に興味を持ってもらいたい。野菜を好きになって、たくさん食べて、優秀な選手になってほしい」と話した。
サンフレッチェ広島ユースコーチの池田康平さん(34)は「普段接しない農家の方と接することで人とのコミュニケーション能力を高めたり、選手ひとりひとり練習とは違う環境の中でどのようなリアクションでどのようなグループになるのかを見ている。そして、仕事の大変さを知ってもらいたい」と熱く語った。参加した小谷楓河さん(18)は「農業の大変さを知り感謝しながら食事をしなければと思った。収穫ひとつにしても個々見分けること、視野を広く持つことがサッカーと通じると思った」と笑顔で話した。澤田隼佑さん(18)は「普段サッカーばかりしているので、仲間と新鮮なピーマンを収穫できて楽しかった。自分で収穫するとありがたみを感じる。集中してピーマンを見極めるところがサッカーと似ていると思った」と話した。
収穫後は同市佐伯区湯来町に移動し、シャワークライミングを楽しみ、昼食後、湯来ロッジの温泉で疲れを癒した。