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【福山市】神石高原町で特産「マル豊とまと」の出荷最盛 生産者が収穫作業に精を出す

2024.08.27
県内農業

 県内一の大玉トマト生産量を誇る神石郡神石高原町で、特産「マル豊とまと」の出荷が最盛期を迎えている。同町のトマト団地に就農して16年目を迎える平郡みどりさん(42)は、ビニールハウス19棟90㌃で約12,000本を管理し、毎日の収穫作業に精を出している。
 平郡さんは祖父母や両親が同町で農業をしており、両親の農作業を手伝う中で、自然に囲まれて働く楽しさを実感。祖父母がトマト栽培をしていたこともあり、縁のある場所で就農しようとトマト団地へ就農した。最初はビニールハウス11棟48㌃で栽培を始め、10年前に現在の規模へ拡大。就農したころは失敗も多く試行錯誤を繰り返したが、周囲の先輩農家にアドバイスを受けたり、JAの栽培講習会へ積極的に参加したりして、栽培ノウハウを身に付けた。
 栽培のこだわりは、樹体の栄養管理と丁寧な摘果作業。栄養不足を起こさないよう、定期的に硝酸イオン濃度を測定して、その診断結果をもとに適宜の追肥を行っている。また、温度や水管理、摘果作業を小まめに行なうことで、大きさのそろった高品質なトマトづくりを心掛ける。毎日ハウスに出向き、愛情をたっぷりと注いだトマトの仕上がりは今年も上々。12月上旬まで出荷作業を続け、広島県内や大阪の市場へ送り出す。平郡さんは「カレーに入れて煮込んだり、トマトソースにしたりするのもおすすめだが、やっぱり丸かじりが一番。ずっしりと重く、糖度と酸味のバランス良いマル豊とまとをぜひ味わってほしい」と笑顔で話した。

※注意:文中の「マル豊」は○の中に漢字の豊です