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【ひろしま・呉】自作の選別機で時間短縮・精度UP

2024.06.11
県内農業

 ブルーベリーの収穫が始まった広島県江田島市の江田島ブルーベリー部会の石原節夫さん(69)は選別方法を工夫。手作りの選別機で果実を丁寧に選別する。
 2016年にブルーベリー栽培を始めた当初、JAの農業塾で教わったとおりに目で見て大きさを分別していたが、量が増えると収穫できても選別に時間がかかり、鮮度の低下を問題視。身近にある材料と道具で選別機を自作した。おかげでピーク時の選別時間は大幅に短縮でき、園地の管理に時間をかけることができた。また、果実を収穫カゴから選別機に移す際など目で見る回数も自然と増え、精度も上がっているという。
 選果機の他に収穫カゴも自作。深めのカゴにベルトを付けて腰に巻けるよう工夫する。
 開発した選別機は縦30㌢、横25㌢、高さ8㌢のプラスチック製のカゴ4個を使用。重ねたときに果実にあたらないよう2㌢の隙間ができるのがポイント。
 カゴの底は十字にくり抜き、出荷規格にあわせて均等に穴をあけた厚さ5㍉のスポンジを敷くことで果実が傷つかない。大きな果実は上に、下に行くほど小さな果実が残るようになっている。
 主にサザンハイブッシュ種やラビットアイ種など70本を栽培する石原さんは「選別機のおかげで丁寧に早く作業ができる。今年も玉太り、食味もよいブルーベリーに仕上がっている。管理を徹底してピークに備えたい」と話す。
 同部会では8月中旬まで品種リレーしながら、約12,000パック(100㌘)を広島市中央卸売市場と関西の市場へ出荷する予定。