ＪＡひろしま広島北部地域本部千代田支店は、水管理の省力化と労力削減のスマート農業を目指し、２０２１年から水田用自動給水機「Ａｑｕａｐｏｒｔ（アクアポート）」の実証実験を進めてきた。２３年度は、同支店管内の３集落と千代田地域法人協議会が２３７機を導入。水管理作業の大幅な負担軽減が期待される。

　同給水機は、センサーで上限、下限水位を感知し、ゲートを自動開閉することで水の調整を行う。手軽に設置でき天候に関係なく安定して動作する。２２日、同支店管内の寺原一区集落でＪＡ職員と生産者が水路からの給水口や圃場などを確認しながらパイプ等を繋げ設置した。

　同集落では、川から何カ所も水路を引いており圃場ごとに水管理が違う。参加した生産者は「圃場により水管理に特徴がある。毎日確認していたものが数日おきに管理できるようになるだけでも負担は違う」と期待を話す。同ＪＡの益田悠太営農指導員は「最低限必要な機能を兼ね備えており、手ごろに導入できるのがメリット。地域全体で導入したことが良かったと言っていただけるようサポートしたい」と話した。