広島県内農業ニュース

【JA三次】実需者との連携が鍵 多収性品種研修会開催

2023.01.17
県内農業

 JA三次は米の奨励品種と併せて、大型農家や法人を中心に多収性品種の生産拡大をすすめ、生産者の所得の増大に取り組んでいる。JA全農ひろしまと連携し、2017年から「あきだわら」を生産者3人が約5.4㌶で試験栽培。実需者に向けた業務用米の契約栽培を始めた。22年度は39人が「あきだわら」と「にじのきらめき」、「さとのつき」を約102㌶で栽培するまでに拡大した。

 昨年12月には、今年度の単収(10㌃あたりの数量)が多い生産者の上位3人を多収穫生産技術優秀者として表彰。受賞した奥平農事業の奥平具視代表取締役は「従業員みんなの生産に対する意識と努力の結果が受賞に結びついた。引き続き安定した生産を心がけたい」と意気込んだ。

 同日開いた多収性品種研修会では、JA三次の担当者が米の情勢報告や23年度の栽培に向けた取り組みを説明した他、出荷先の担当者が、米の持続可能な調達体制と玄米品質について講義。生産者は実需者との繋がりの重要性を再認識した。生産者やJA全農ひろしま、出荷先業者など約30人が参加した。

 同JAの柚木隆憲営農経済担当常務は「今年度の反省を活かし、さらなる栽培面積の拡大と収量アップを目指し積極的に取り組みを進めていきたい」と話した。