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【JA庄原】地域で活躍する人材育成 フィールド科学実習を拡充 企業や団体、JAなどと連携 県立広島大学・地域資源開発学科
2021.12.07
県内農業
庄原市の県立広島大学の生物資源科学部は、地域で活躍する人材の育成に取り組む。2021年から地域資源開発学科は、校外で中山間地域の課題やイベント企画などを学ぶ「フィールド科学実習Ⅱ」を実践。学生が一年を通して、企業や団体などで調査や実習し、行動力と課題解決能力を培う。
同学部は20年度、生命環境学部から改組。同学科では、1年生の「フィールド科学実習Ⅰ」を拡充し、栽培、加工、分析、六次産業など基礎的な知識を育む。
2年生の「フィールド科学実習Ⅱ」では、地域の企業や自治振興区、商工会議所、JAなどと連携。今年は、耕作放棄地解消に新たな作物の栽培や参加型有機認証制度の導入、薬用作物による地域振興など、14項目に取り組む。
JA庄原では、2グループの学生7人が振興品目の広島菜と菊を学ぶ。菊選果場や広島菜加工場で選花や漬け込みを体験。生産者への聞き取りや圃場(ほじょう)見学などで現状を分析し、施策を検討する。
生物資源科学部附属フィールド科学教育研究センターの甲村浩之センター長は「地域や現場での体験で行動力や問題意識、解決能力は磨かれる。フィールド科学実習Ⅱを今後の研究につなげ地域に還元したい」と話す。22年1月には、リポートや活動記録をまとめ報告会を開く予定だ。