広島県内農業ニュース
産直農園を開所/地域住民を出荷農家に育成
2019.04.10
県内農業
JA広島中央は、農業経験のない地域住民を出荷農家に育成する「ふれあい産直農園」を東広島市高屋町に開園した。農業に興味や意欲のある住民に、農業の楽しさを体験してもらいながら技術を段階的に磨くことで、JA産直市への出荷を目指す。JAは地域住民を農家に育てることで担い手不足の解消につなげたい考えだ。
入園者は11組。4月に入園し、2021年9月までの30カ月間、農園の1区画でそれぞれ野菜を作る。1区画は0.5㌃もしくは1㌃。入園者はJAに出資して組合員になる。管理機はJAが2台貸し出す。
農園はJA高屋支店やグリーンセンター、農機センター、産直市「となりの農家」に隣接しており、栽培方法の他にも生産資材や農機具の使い方などを相談できる環境にある。JA営農指導員が指導し、月1回は栽培講習会を開く。1年目は基礎知識や季節に応じた管理作業を伝えて農業の楽しさを感じてもらう。2年目は出荷商品を作る技術を伝えて産直市に出荷できるよう指導する。
4月1日に開いた開園式では管理機の使い方を説明。計画的な作付けができるよう、区画内の配置や連作障害などについて講義。畝の立て方や種の播き方についても伝えた。
中下実穂さん(53)は「JAに基礎から教わって着実に技術を身に着け、出荷できるようになりたい」と期待を寄せる。
JA営農指導課の西田聡課長は「入園者には作る喜び、食べる喜びを感じてもらい、出荷して販売する喜びを感じてもらえるよう支援していきたい」と話す。
(広島中央)