広島県内農業ニュース
祇園パセリが広島県産応援登録制度に登録
2018.07.02
県内農業
広島市安佐南区の祇園出荷組合は、広島県が魅力ある県産農林水産物などを登録する「広島県産応援登録制度」へ「祇園パセリ」の登録を申請し、栽培、商品性、差別化要素などの審査を受け、登録が認定された。JA広島市から提案を受け、祇園パセリのPRに繋がればと申請を行った。
葉が軟らかくて細かく縮れており、濃い緑色が特徴の祇園パセリ。祇園地区では、1950年頃からパセリの栽培が始まった。種は、各農家が自家採種し代々引き継いだもので、流通はしていない。53年頃は青原出荷組合として80戸の農家が生産していたが、現在は32戸に減少した。生産者らは、祇園パセリのブランド化に向け、2015年に青原出荷組合から祇園出荷組合に改名。出荷箱の更新や「祇園パセリ」の名前の入った包装袋を16年に新たに制作。祇園出荷組合として、約4500平方㍍の圃場で年間約3500㌔を市場やJA直販、JA広島市祇園支店の朝市などへ出荷している。
同組合は祇園パセリのブランド化のためPR活動にも積極的で、テレビ出演やイベントへの出展など、組合員が一丸となって取り組んでいる。また、「地元の伝統野菜を知ってもらい、引き継いでいってもらいたい」と、組合のメンバーは地域の小学校で栽培指導や、学校給食の栄養士や地元の短期大学の学生と祇園パセリを使った料理の研究もしている。
木下登組合長は「応援制度への登録をきっかけに、祇園パセリを知ってもらう機会が増えると思う。登録しただけで終わらないように、この機会を活かしてもっとPRしていきたい」と意気込みを話した。(広島市)