広島県内農業ニュース
秋冬ネギの収穫スタート/JA広島北部白ねぎグループ
JA広島北部白ねぎグループは、秋冬ネギの出荷シーズンを向かえる。今年度、販売高1億円をめざし、2L、Lサイズの太物率を高めて、苗箱1枚あたりの収量40㎏以上を目標に取り組んでいる。
JAは目標達成をめざして2015年度から、品種や大規模栽培を想定した機械化一貫体系などの栽培試験に取り組んだほか、出荷期間を長くする体系を確立するため、夏ネギ栽培と秋冬ネギを合わせた出荷期間の延長に取り組んでいる。
また、排水対策と土壌改良により、品質向上と収量アップを図る。生産者の多くは、水田から畑に転作し、白ネギを栽培する。転作畑は、湿害による根腐れなどで収量が下がる。畑の表面排水性を良くするため額縁明渠や暗渠排水対策をする。昨年は、適正な作土の確保と水はけの良い圃場にするため、バーク堆肥を10㌃あたり50㌧施用し、土壌改良した試験圃を設けた。試験の結果、生育状況や土壌に明らかな改善効果が見られた。
安芸高田市内で白ネギを栽培する角田考志さん(40)の畑では、2年前に水田から転作し、約25㌃の畑にバーク堆肥を約100㌧施用し、土壌改良した。角田さんの畑では、10月下旬から収穫が始まり12月中旬頃まで、市場や産直市へ出荷する。角田さんは「今後も消費者のニーズに合った白ネギ栽培と安定出荷を目指していく」と話す。
今年度も県内のJAと連携し、リレー出荷による契約販売の拡大を進める。10月から12月末まで県北部のJA広島北部、12月から2月までを県中央部のJA広島中央がメインで出荷する。出荷期間の拡大で一定期間、量販店の売り場を確保できる。昨年度は市場からも評価を得た。県内をはじめ大阪の大手スーパーやイオンのプライベートブランド「トップバリュ」などへ販売する。白ネギはこれから需要が高まる時期に向けて、より一層の安定出荷に取り組む。
(広島北部)