広島県内農業ニュース
秋の味覚の名脇役「○福スダチ」出荷スタート
2013.09.10
県内農業
福山市柑橘(かんきつ)組合連合会スダチ部会は、安全・安心で良質なスダチの栽培に取り組んでいる。産地は、同市引野町と千田町、水呑町で、サンマやマツタケなど秋の味覚の香り付けに欠かすことのできない食材として、地元はもちろん県外でも高い評価を得ている。今年は、台風が直撃することがなかったため、風によるすり傷がなく順調に成長。盆明けにまとまった降雨も好影響で、玉太りや色つや共に上々で、きれいな果皮に仕上がっている。
生産者は、収穫したスダチを階級ごとに穴が開いた選果トレーに通して選果し、品質を丁寧にチェックして3等級に仕分け、1キロ箱に詰めたものを選果場へ搬入。初出荷となった5日には、平年を大きく上回る121箱がJA福山市引野共同選果場に持ち込まれた。選果場で検査後、地元福山を中心に山陰などに送り出した。「○福」が目印のスダチは9月下旬まで収穫が続き、部会全体で1トンの出荷を見込んでいる。
三吉栄三郎部会長(80)は「○福スダチの自慢は、一つひとつ手で選別していること。機械での選別にはない確かな品質を、多くの人に味わってもらいたい」と自信を語った。
(福山市)