広島県内農業ニュース
水稲苗出荷ピーク/29万箱温湯消毒種子使用
2017.05.09
県内農業
JA庄原の育苗施設で、水稲苗の出荷がピークを迎えている。今年度は、うるち米、もち米、酒造好適米など全14品種29万箱の出荷を予定している。種籾は全て温湯消毒し、環境にもやさしい微生物防除剤を用いて播種(はしゅ)している。
同JAは昨年策定した営農振興計画で「農業者の所得増大」「農業生産の拡大」を自己改革の重点課題に掲げ、特別栽培米や減農薬栽培米を振興している。種籾を温湯消毒することで、栽培期間中の農薬成分回数を削減することができ、県が認証する「安心!広島ブランド」特別栽培農産物など、付加価値の付いた米の生産に取り組むことができる。
県北部農林水産事務所の担当者によると「庄原市管内の米による特別栽培農産物申請は、昨年度は51㌶近く増加している。JAの育苗事業の取り組みも申請の増加を後押ししているのではないか。」と分析する。
営農販売部の小次啓二部長は「水稲育苗の利用数量も年々増加している。健苗生産に向け今年は、播種作業を4施設に集約し効率化を図った。今後も生産者の需要に応じた対応をしたい。」と話す。今年度は管内作付可能面積の約4割をJA育苗施設から供給する。