広島県内農業ニュース

大学生がサークル活動で野菜作りに夢中/福山市立大学「野菜を育てようサークル」

2016.10.18
県内農業

 ふくやま・大学生がサークル活動で野菜作りを楽しむ福山市立大学の「野菜を育てようサークル」のメンバーは週に2回畑に集まって、ペンを鍬に持ち代えて農作業に精を出す。「形が悪くても農薬を使わない安心安全な野菜をみんなで楽しみながら作りたい」と、現在34人が在籍。福山市北本庄町の北本庄キャンパス近くの畑、約4アールでトマトやキュウリ、ナス、ダイコン、ジャガイモなど年間を通じて11種類の野菜作りに励んでいる。
 

 2011年の大学新設時に野菜作りに興味のある学生が集まって発足。土に触れるのが初めてという学生も多く、鍬の使い方などは先輩が教える。サークルでは担当の野菜を決めて、栽培から収穫まで責任持って管理。テスト期間に入ると畑に通うことができず、水不足で枯れるなど失敗も経験した。
 

 病気や虫を発見すると原因を調べる。畑にハーブを植えて害虫を防ぐコンパニオンプランツなどを実践している。同サークルの代表を務める都市経営学部3年、西岡茉衣子さん(21)は「立派な野菜を作るのは難しいが、栽培を通じて農家の苦労を学ぶことができる。農業で得た経験と知識で、将来もし子どもができたときは、安全安心な農産物を食べさせたい」と笑顔で汗を拭う。
 

 収穫した野菜はみんなで分ける。一人暮らしの学生はおいしく食べようと料理のレシピも増えた。メンバーは「スーパーで見る野菜はどれも形が揃っていて感心する。畑で土に触るようになってから野菜を見る目が変わった」と話す。
 

 11月12日、13日には同市の港町キャンパスで開かれる学園祭「港輝祭」で、メンバーが育てたニンジンやサツマイモ、ジャガイモを使った豚汁を販売。収穫した野菜も販売する予定だ。

(ふくやま)