広島県内農業ニュース

地元企業とJAが産直市の食材だけを使った精進弁当を商品化

2016.01.20
県内農業

 広島中央・地産地消の精進弁当②JA広島中央と東広島市八本松町で弁当・仕出しを製造する平平平(さんぺい)㈱が共同開発した地産地消にこだわった「精進弁当」が話題を呼んでいる。JA管内産の米「コシヒカリ」と産直市「となりの農家」に出荷されている旬の野菜や豆腐などの農産物のみを使っている。弁当はJA葬祭センターで注文できる。地元産の食材を使っていることで、葬儀利用者からは「地元の食材だから、作り手の顔が見えるようで安心して食べられる」と喜ばれている。

 平平平は、地元産のおいしい米にこだわっており、製造する弁当や仕出しにJA管内産の「コシヒカリ」を使っている。JAと同社は、他の食材も地元産のものだけを使った商品を作れないかと考え、JA葬祭センターで需要が高い精進弁当に目を付けた。地域に密着したJAが、地元企業と連携することで、地域振興と農業の活性化を図る。食の安全性を追求することで中食での差別化を図り、米と野菜の消費拡大を狙う。

 精進弁当は、白飯、天ぷら、煮物、和え物、酢の物、果物などで埋め尽くされていて、季節に応じた野菜や豆腐、コンニャクでできている。動物性の食材を使わない精進弁当は、JA産直市に並ぶ食材の素材そのものの味が生かされている。

 同社の竹下周作代表取締役は「おいしさだけでなく、地元を愛し、地域と共に成長することをモットーにした弁当を提供することで、地域の人に喜んでもらいたい」と話す。

 JA直販課の溝西優課長は「農商工連携して地域で消費される商品を地域で生産・加工・販売まで担うことができた。これを6次産業化のモデルケースとして今後も積極的に展開していきたい」と意気込む。

(広島中央)