広島県内農業ニュース

晩柑のトップバッター ポンカンの出荷はじまる

2015.01.09
県内農業

 JAくれ選果場で7日、太田ポンカンの選果が始まった。ポンカンの最大の特徴は、皮を剥いた際に辺り一面に広がる爽やかな香気であり、旬を感じることのできる柑橘として根強い人気商品となっている。また、皮が手で簡単にむけてじょうのう膜が薄く、温州みかん同様の食べやすさに加え、濃厚な甘みとまろやかな酸味で食味が良く、消費者からの支持も厚い。選果場では、ポンカンの高品質安定出荷のため、出荷前に生産者ごと、園地ごとの果汁分析をし、調査結果を元にきめ細かく出荷指示をしている。これにより時期による品質のバラツキが無く、販売終盤まで安心して扱えると市場からの評価を得ている。

 JA広島果実連の松浦道郎技術員は「今年度、8月は記録的な日照不足となったが、秋以降の好天とほどよい降雨に恵まれ、例年以上の内容に仕上がっている。ポンカン独特の風味は、この時期にしか味わえない。ぜひ食べていただき“旬”を充分に感じてもらいたい。これから本格化する中晩柑類のトップバッターとして食味の良さを全面に出したPR活動に積極的に取り組んでいきたい」と有利販売に意気込む。

JA呉管内では早生系の太田ポンカンが1月上旬から始まり、以降吉浦ポンカン、普通ポンカンと品種をリレーしながら2月中旬まで、広島市場を中心に約70トンの出荷を見込んでいる。                                                               (呉)