広島県内農業ニュース
桃の「花まぶき」作業に精出す
2014.04.22
県内農業
福山市神辺町の竹尋地区では、竹尋果実部会のメンバーが桃の摘花作業に精を出している。同地区は、明治初期から桃の栽培が続く産地。独特の赤土と日当たり抜群の斜面を生かして作る桃は、糖度が高く玉太りも良好で、市場の評価が高い。
摘花作業は「花まぶき」とも呼ばれ、蕾(つぼみ)が付きはじめる3月上旬から5月上旬まで産地全体で行う。上向き花を落とし、下向き花を適度に間引くことで結実後の作業の効率化を図るのが目的。産地を挙げて良質生産に努める。
同地区の圃場(ほじょう)35㌃で60本の桃を管理している三吉八紘さん(73)は、「夏おとめ」や「勘助白桃」「みさか白鳳」など5品種を栽培。4月上旬から、1本ずつ丁寧に摘花作業を進める。収穫から出荷まで1人でこなす三吉さんは「作業を徹底することで、大きく、味の良い桃に仕上がる。多くの人に竹尋の桃を味わってもらうため、部会のみんなで頑張っている」と話す。
今後同部会は、害虫予防や袋掛けなどの作業を行い、7月中旬から収穫を始める予定。生産者は、自宅の作業場で選別した桃を4㌔箱に詰め、JA福山市竹尋選果場に持ち込む。選果場で厳しいチェックを受け、安全・安心で栽培履歴の確認できる「ふくやまSUN」ブランドとして、地元福山市場などに出荷する。
(福山市)