広島県内農業ニュース
簡易ハウスで完熟デコポン出荷始まる
2014.04.15
県内農業
JA広島ゆたか管内で企画された商品で、木の中心部に支柱を立てて木ごとビニルで被覆する通称「ぶらぶらハウス」を使い、通常より3カ月長く樹上に成らせて出荷する。防寒、防鳥獣害の効果に加え資材費が安く抑えられるメリットがある。
樹冠内の温度が高く保たれるため、次年度の発芽、開花が早く樹勢も維持しやすいという。収穫時には鮮度感を表現するため葉付きのまま採取し鮮度保持フィルムに個包装して出荷する。
広島市中央卸売市場へ10日に入荷した350㌔の果実は1㌔当たり1000円で取り引きされた。指導するJA広島果実連の杉安克之技師は「熟成した濃厚な食味に仕上がった。春時期の贈答需要をねらい、産地での振興を進めたい」と話す。4月下旬までに12トン(昨年9トン)が販売される。(南部)