広島県内農業ニュース
【福山市】JA空き店舗を地域の憩いの場に 福山市山野町の「おやまのかふぇ」
2024.12.03
県内農業
福山市山野町で、JA福山市の空き店舗を生かして組合員や地域住民、JA女性部員などが運営する喫茶店風サロン「おやまのかふぇ」が、地元の人々が安心して集える憩いの場となっている。営業日には、業者による食料品や日用品の移動販売、JA移動金融店舗車が集まり、地域の暮らしを支えている。
「おやまのかふぇ」は、毎月第1~4水曜日の午前中に営業。利用者は100円を支払い、ポットに用意されたコーヒーやお茶を自由に飲みながらコミュニケーションを楽しむ。11月13日には33人の利用者が、友人と談笑したり、スタッフと折り紙を折ったりするなどして和やかに交流した。利用した80代女性は「ここに来れば皆に会えるので、毎回楽しみに来ている」と笑顔で話す。
また、福山市北部に位置する同町にはスーパーがなく、かふぇの営業日に合わせて日用品や食料品の移動販売車が訪れる。特に、80代夫婦が出張販売する鮮魚や手作りのお惣菜は、種類が豊富で「どれも絶品」と、利用者はトレーに入った品々を次々と手に取り買い求めた。さらに、JA移動金融店舗車が水曜日に合わせて来訪し、JA職員が利用者の生活を幅広くサポート。かふぇは今年で7年目を迎え、高齢者を中心に誰もが安心して集える憩いの場となり、地域に欠かせない拠点となっている。
店長を務める笠原一彦さん(72)は「かふぇに集う皆さんの笑顔を見るとエネルギーをもらえる。誰もが気軽に立ち寄れる場所として、地域の方々と協力しながらできるだけ長く続けていきたい」とほほ笑む。