広島県内農業ニュース
【ひろしま・佐伯中央】真っ赤なルバーブ出番 地域のPRに一役
2024.07.09
県内農業
広島県廿日市市吉和地区で育つ、真っ赤な茎のルバーブが収穫期を迎えている。暑さの厳しい8月と9月を除く11月中旬ごろまで収穫が続く。
ルバーブはシベリア原産タデ科ダイオウ属で、フキのような見た目をした野菜。冷涼な気候を好むため、標高600㍍に位置する同地区では、涼しい土地柄を生かし約20年前に栽培が始まった。主に茎の部分を食べることができ、独特の酸味や香り、鮮やかな赤色を生かしてジャムやソースなどに調理する。
「IRIE-FARM(アイリーファーム)」の深瀬真見さん(42)は2016年、出産を機に吉和地区に移住。義祖母の農業を手伝う中で、地域ならではのルバーブの魅力に惹かれた。20年から本格的に農業を始め、現在は約15㌃の畑でルバーブを栽培する。SNSで生育の様子を発信しながら販路拡大をすすめ、県内外の洋菓子店など約30店に出荷。ケーキやパン、ジュースなどに加工されている。
「ルバーブはビタミンCなどの栄養素が豊富で健康にも良い。収穫期は短いが、多くの人に魅力を知ってもらいたい」と話す深瀬さんは、21年から加工品開発にも取り組む。地元の商店やイベントで、独自に開発したジャムやピクルス、ハーブティーなどを販売し、旬の時期以外にも手に取ってもらえるよう工夫する。
深瀬さんは「茎の鮮やかな赤色は、寒暖差が大きい吉和地区で育つルバーブの最大の特徴。積極的に魅力をPRし、地域を盛り上げたい」と意気込む。