府中市諸毛町の(株)宝菜が栽培するジャンボニンニクが順調に成長している。
2008年に地域おこしグループ「宝菜」が発足。同年、株式会社を設立した。
地域振興を図るため、諸毛町の特産ゴボウ「諸田ごんぼう」に次ぐ特産品としてジャンボニンニクを育てる。
ジャンボニンニクは露地15アールで約8000本を管理。
木質堆肥10トンをすき込み、土づくりをする他、黒マルチで畝を被覆し、畝間にもみ殻をたっぷり敷き詰め、雑草を抑える。
圃場(ほじょう)管理を徹底したジャンボニンニクは、6月中旬に収穫。
学校給食へ納入するほか、12月上旬までJAの「府中ふれあい市」や「FUKUYAMAふくふく市」へ出荷する予定だ。
同社の田口博幸代表は「諸毛町の肥沃(ひよく)な土壌と、昼夜の温度差で栽培する良質なジャンボニンニクは自慢の特産品。多くの人にPRし、地域活性化を目指す」と意気込んだ。
(出典:日本農業新聞 令和4年5月24日記事)
JA福山市女性部のフレッシュミズ部会「Women’sTerrace♡ふくふく」は、神石高原町特産「マル豊とまと」の規格外品を使用し、トマトジャムを製造・販売している。これまで廃棄されていた農産物を活用し、食品ロス削減に取り組むことで、持続可能な開発目標(SDGs)の「つくる責任、つかう責任」への貢献につなげる。
同部会は、昨年4月の設立当初より、廃棄予定の農産物を活用した活動を検討していた。JA職員より「マル豊とまと」使用の提案を受け、商品化に向けて試作を重ね、レシピを考案。保存料や着色料は一切使わず、少量の砂糖と県内産のレモンのみを使用し、素材を生かした安全・安心なジャムに仕上がった。
トマトジャムは、同JAの農産物直売所「FUKUYAMA ふくふく市」で昨年12月より販売を開始。加工から瓶詰め、ラベル貼りまで部会員が手作業で行う。ラベルには「マル豊とまと」のロゴを使用し、地元特産品のPRにもつなげる。
溝川笑里部会長は「廃棄予定の農産物が商品となり、食品ロス削減につながる取り組みができた。今後も幅広い活動を通して、SDGsへ貢献したい」と笑顔で話した。
(出典:日本農業新聞 令和3年8月3日日本農業新聞広島県版企画「わたしたちのSDGs」掲載記事)※注意:文中の「マル豊」は○の中に漢字の豊です
JA佐伯中央ではSDGsの「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」「つくる責任つかう責任」を目標に、管内の佐伯地区特産品「佐伯大長ナス」を量販店と連携し、総菜原料として販売している。
通常、規格外品は一般市場へ加工用として出荷している。しかし、どこにも出荷できない規格外にも満たない長ナスが毎年あり、生産者は頭を悩ましていた。
これをどうにかできないかと考えていたところ、地元量販店より長ナスを使って総菜を作りたいとの話があり、営農指導員が生産者部会と話を取り纏め、規格外に満たない長ナスを総菜原料として出荷することにした。これにより食品ロスが減り、生産者の生産意欲向上と所得増大に貢献でき、「佐伯大長ナス」の宣伝にもつながった。
量販店担当者も毎年長ナス生産者の畑で植付け・収穫体験をしており、年々長ナスに対する思いを深め、JAと共に「佐伯大長ナス」を盛り上げていきたいと、活動している。
(出典:日本農業新聞 令和3年7月27日 日本農業新聞広島県版企画「わたしたちのSDGs」掲載記事)
JA広島北部は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向け、ファーマーズ・マーケット「ベジパーク安芸高田」を拠点とした、安心安全な食を提供する取り組みに力を入れている。これらは、「住み続けられるまちづくりを」「つくる責任つかう責任」などの目標に関連する。
ベジパーク安芸高田は野菜のことならなんでも知ってる専門店として、野菜の魅力と不思議を発見する産直市を目指し、昨年4月にリニューアルオープンした。今年1月には、同敷地内の「道の駅三矢の里あきたかた」の来場者が100万人を達成。地区外の利用者も多いため、生産者の見える化をして安心安全を届ける工夫をしている。幅広く情報発信するため、SNS(フェイスブック)やスマートフォンアプリ「JA旬みっけ」、サイネージ動画を活用。サイネージ動画には、JA広島北部白ねぎGAPチームが農業生産管理(GAP)を分かりやすく紹介する動画や野菜を出荷するまでの作業風景と農業に対する思いを放送する。定期的に収穫祭などのイベントを開催し、生産者と消費者をつなぐ場の役割も担っている。小田勇気店長は「産直市を利用することは地産地消になり、自分でできる身近な取り組みがSDGsにつながる。安心安全を届けるため、産地直送の鮮度ある野菜とベジパーク安芸高田の魅力を情報発信していく」と話した。
(出典:令和3年3月16日 日本農業新聞 広島県版企画「わたしたちのSDGs」掲載記事)
JA尾道市女性部では、規格外の農産物を活かした食品ロス軽減の活動に取り組んでいる。同JA女性部因島田熊支部は、今年初めての支部活動として規格外の特産品種「石地(商品名=いしじ)」を使用した餅づくりを行った。温州ミカンの中でも糖度が高く食味が良い「石地(いしじ)」を皮ごと生地に練りこむことで甘みや香りが増し、食材を余すことなく使用するため「フードロス(食品ロス)」を減らすことができる。これは国連が定めた「持続可能な開発目標(SDGs)」に掲げる目標「貧困をなくそう」、「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」、「つくる責任つかう責任」の達成に向けた取り組みにも繋がっている。
同女性部の花岡美香支部長は「甘くておいしいお餅ができた。新型コロナの影響でイベントなど自粛している中、機会があればもっと沢山の人に振舞いたい。今後も継続して活動をしていきたい」と今後の意気込みを話す。
今回作ったみかん餅は支店で講習会を行っていた生産者などにも振舞われ、「初めて食べた。ふんわりした生地でみかんの風味が口の中で広がる」などそれぞれ美味しく味わった。
同JA女性部はこの他にも、規格外のいちじくを有効活用した加工品「いちじくジャム」の製造や「八朔」や「レモン」の栽培、地域に貢献するボランティアなどSDGsの達成に向けた活動を行っている。
(出典:令和3年1月26日 日本農業新聞広島県版企画「わたしたちのSDGs」掲載記事)
地元の農畜産物を豊富に取り揃えたJAファーマーズ・マーケットを開設しています。また、新鮮な地元野菜を学校給食センターへ積極的に届けています。地域とのつながりを通して、持続可能な食料供給の仕組みづくりと地産地消を推し進めています。
これまで廃棄されてきた規格外農産物でジャムなどの加工品を製造し、販売しています。台風による果皮などの傷物も無駄にすることなく、生産者と消費者の双方が納得できる新たな販売形態に取り組んでいます。
地産地消の推進や農業祭、農業体験、料理教室の実施など。食の大切さや国産農畜産物の魅力、農業生産現場の営みや想いなどを伝え、「よい食」について考えるきっかけづくりをしています。