「相互扶助」の考えのもと「一人は万人のために、万人は一人のために」を基本理念としている協同組合は、「誰一人取り残さない」の理念を掲げるSDGsの実現にあたって重要な役割を担う民間セクターの一員として、国連や政府の「SDGs実施指針」にも位置付けられている。
このように、協同組合にとっては、SDGsの取り組みはごく自然な発想であり、組合員の課題解決(共益)が地域の課題解決(公益)に貢献するという観点から、事業・活動を通じてSDGsの達成に寄与する。
JAグループ広島では、急速な農業者の減少や高齢化による生産基盤の弱体化、さらには貿易自由化の加速化といった環境変化に対して、「持続可能な食と地域づくり」を提起し、「食料安全保障」と「地産地消」の観点から政策の確立や県民理解の浸透を目指している。
SDGsはこうした考え方と合致するものであり、JAグループ広島においても、今後も県内の農業・農村を持続可能とするために、「農業者の所得増大・農業生産の拡大」・「地産地消」に取り組み、地域農業を起点としたSDGsに取り組む。
また、SDGsの達成を意識しながら、農業分野を中心とした新たな成長分野への取り組みや新規事業分野(デジタル化やIOT活用、新技術開発等)への取り組みを新たな事業機会と捉え、消費者や取引先などの需要サイドと継続的・長期的な関係強化に結び付ける。
JAグループ広島は、地域に根ざした協同組合として、総合事業を通じて組合員と地域住民に対する総合サービスの提供に取り組んでいる。
広島県では、とりわけ、中山間地や島しょ部を中心に人口減少や超高齢化、農業後継者の不足が深刻となっているなか、JAグループ広島は、組合員や地域住民が住み慣れた地域で生活しつづけることができるよう、地域の多様な組織との連携を進めながら、生活インフラ機能の一翼を担うとともに新たな取り組みに挑戦し、協同の力で地域での豊かなくらしに貢献する。
西日本を中心に猛威をふるい、広島県においても甚大な被害が発生した「平成30年(2018)7月豪雨災害」等の記録的気候変動や令和2年1月以降、全世界で猛威をふるった新型コロナウィルス等に代表される地球的共通課題は、農業における生産力の減退や大規模自然災害等による直接的な被害の重大化だけでなく、総合事業を行うJAにおいて大きな影響が想定される。
このため、組合員の生産基盤や地域社会を持続可能にする観点から、農業が環境に及ぼす影響を認識したうえで、農業にかかる環境負荷の軽減に取り組む。
また、将来的なリスクだけでなく、既に毎年のように発生している災害等への対応として、適宜、BCPの見直しや徹底を通じて減災・防災の取り組みを進める。
SDGsは企業・消費者など社会全般にその言葉・概念の認知が広がりつつあり、持続可能性への配慮を示す共通言語となりつつある。
このため、「JAグループ広島SDGs取組方針」を策定し、それぞれの組織・団体がSDGsの達成に関連する事業・活動の取り組みを「見える化」し、積極的な情報発信を行うことを通じて、JAグループ広島の理念や考え方の認知向上を進める。
JAは、SDGsの17の目標全てに該当する幅広い取り組みを行う、協同組合です。
協同組合は国連や政府の「SDGs実施方針」において、SDGsの達成のための重要な役割を担う民間セクターに位置づけられています。
私たちJAも協同組合のひとつです。JA綱領をもとに、私たちJAがこれまで行ってきた事業・活動は、
まさにSDGsの理念「誰一人取り残さない」に通ずるものであり、持続可能な社会の実現につながるものです。