広島県協同組合連絡協議会

活動報告

 広島県協同組合連絡協議会(HJC)は、2015年7月9日、広島市で第30回通常総会及び設立30周年記念講演会を開催しました。講演会にはJAグループ広島や県生協連、県漁連、県森連などから役職員約60人が参加し、参加者は各協同組合組織が抱える課題の共有と協同組合の意義や基本的価値を再認識しました。

 冒頭、協議会の香川会長(JA広島中央会会長)は「本協議会は今年で設立30年を迎えた。この30年間、経済・社会のグローバル化の中で、市場原理至上主義が一層高まり、協同組合運動の危機といっても過言ではない状況にある。こうした状況を踏まえ、本年度は協同組合の価値や役割を広く理解いただき、運動の輪を広げる学習活動などの取り組みを一層強化することとしているので、これまで以上の結集を図っていこう」と呼び掛けました。

 続いて、龍谷大学 農学部 教授 石田正昭氏より「根拠のない農協法改正案にどう立ち向かうか?」と題して講演いただきました。講演概要は下記のとおり。

〈講演概要〉
 農協法改正案は、「農協の目的を変え、経営者の構成を変え、事業組織を変える」というものであるが、協同組合の自治権を脅かす動きとしては、農協の問題だけではなく、協同組合組織全体の問題ともいえる。

 協同組合組織陣営にとって、農協法改正の一番の問題は、(1)協同組合の「自主・自立」、「民主」といった普遍的な理念を無視していること、(2)戦後農協の歴史的経緯を考慮していない、ことにある。すなわち、根拠のない未来志向の改正案であるといえる。

 戦後農協は、どの組合にも共通する「戦後農協のアイデンティティ(自己認識)」というべき、次のような4つのアイデンティティがある。第1に、「3元交配(産業組合、農会、販売農協)」、すなわち、協同組合は3つのルーツを持っているということ。組合の複合的性格を持つがゆえ、戦後農協は「地域組合であると同時に職能組合である」という特徴がある。第2に、「小農(家族農業)の組織」であること。農業者は「農業の担い手」であると同時に、地域の文化や社会を守る「地域の担い手」となっている。
 第3に、「表層は経済、深層は社会(人的関係)」であること。すなわち、表層は経済の合理性によって支配されているが、深層は地縁、血縁等による人間関係によって支配されている。第4に、「農協は地域インフラ」であること。地域インフラとしての農協がなくなることは、地域のお金をまわす仕組みがなくなることとなり、地域インフラとしての他組織が地域に存在するとしても、協同組織は地域に存在すべきである。

 農協法改正の問題としては、(1)協同組合原則(自由・自主・民主)に違背する、(2)法律上の不備、(3)食料・農業・農村基本法に違背する、(4)規制改革に値しない規制強化、(5)附則の多用、を指摘する。

 これからの協同組合運営にとって重要なキーワードとなるのが「全員経営」である。これは、組織と個人のアイデンティティの一体化を図るものである。そもそも、組織と個人のアイデンティティは異なっていることは当然ではあるが、協同組合の理想を追求するためには、両者のアイデンティティは同一であることが望ましい。それによって、経営者の理念を職員が共有したうえで、担当部門を超えた業務遂行につながるからである。農協法改正により、事業が分化される可能性も否めない状況を踏まえると、「全員経営」が求められる。

 最後に、現在大きな山場を迎えているTPP交渉と協同組合間連携の強化に関するアピールを提案し、満場の拍手をもって採択されました。

協同組合間の連携強化およびTPP交渉に関するアピール

 私たち協同組合をめぐっては、市場原理至上主義の高まり、格差・貧困問題の深刻化などにより、多くの人が未来に不安を募らせている中、真の豊かさと人間らしい暮らしの実現への期待とその役割が求められている。

 こうした中、わが国では、規制改革の流れの中で、農業協同組合の事業目的や組織転換を盛り込んだ農協法改正案が通常国会で審議されている。

 農業協同組合へ一方的な制度改変を迫る国の動きに対し、国際協同組合同盟(ICA)は、昨年10月、日本の農協運動の結束を解体しようとする法改正の動きが、農業者や地域社会に提供しているサービスを縮小させるだけでなく、協同組合原則の「自治と独立」「民主制」「地域社会への関与」をも侵害するものとして、大きな懸念を表明している。

 私たちは、協同組合の基本的価値である自主・自立・民主的運営を基本に、これまで以上に連携を深め、組合員・地域住民の願いの実現と持続可能な地域社会づくりに向けた活動をより一層強化し、地域社会に貢献していく。

 また、組合員・地域住民のくらしを守る私たち協同組合にとって看過できないTPPについては、米国におけるTPA法案が成立し、7月下旬の閣僚会合を視野に、大筋合意に向けた重要な局面を迎えている。

 新自由主義の思想に基づくTPPは、農業だけでなく、国民の暮らしや医療など国のあり方を一変させかねない重大な問題である。

 よって、私たちは、農畜産物の重要品目の取り扱い、食の安全・安心や国民への十分な情報提供を求めた国会決議を政府・与党が順守するよう、関係団体の連携を一層深めていくことを宣言する。

平成27年7月9日

広島県協同組合連絡協議会(HJC)

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